【民藝の美に触れて ― 大山崎山荘美術館を訪ねて】

庭園から望む美術館。ちょうど桜が満開でした。

先日、京都・大山崎にあるアサヒビール大山崎山荘美術館を訪れ、開館30周年記念展「山本爲三郎・河井寛次郎没後30年記念展」を拝見してまいりました。豊かな自然に囲まれた山荘の静謐な空間の中で、作品一つひとつと向き合う時間は、日常の喧騒を離れ、ものづくりの本質に触れるひとときでもありました。

美術館の入口。入館前に気持ちを切り替えて入りました。

この美術館は、実業家・加賀正太郎が大正から昭和初期にかけて築いた山荘をもとに整備されたもので、英国風の優雅な建築と庭園が大きな魅力です。館内からは天王山の自然や三川合流の景色を望むことができ、建築・自然・美術が見事に調和した空間が広がっています。また、建築家安藤忠雄設計の地中館では、クロード・モネの「睡蓮」が展示されており、光の演出とともに作品の魅力を深く味わうことができます。

館内はゆっくり回り、約1時間くらいで鑑賞しました。
庭園の傍らでひっそりとシャガの花が咲いていました。花言葉「私を認めて」にふさわしい咲き方でした。

本展では、実業家であり美術蒐集家でもあった山本爲三郎の審美眼と、日本の民藝運動を代表する陶芸家・河井寛次郎の創作が交差し、民藝思想の歩みとその奥行きを改めて感じることができました。日常の中で用いられる器や工芸品にこそ美が宿るという考えは、時代を超えて今なお新鮮であり、深い感銘を受けました。

民藝とは、名もなき職人たちが日々の暮らしの中で生み出してきた「用の美」。使う人に寄り添う温もりや、素材の持つ力を活かした誠実な仕事が、その本質にあります。その思想は現代においても色褪せることなく、私たちのものづくりに多くの示唆を与えてくれます。

染織こうげいにおきましても、この民藝の精神を大切にしながら制作に取り組む作家の作品を多数取り扱っております。一点一点に込められた手仕事の温かみや、使い続けることで深まる味わいは、装いを超えて暮らしそのものを豊かにしてくれるものです。

今回の訪問を通じて、改めて「良いものとは何か」「美とは何か」を見つめ直す機会となりました。これからも、こうした思想を背景に持つ作品の魅力を丁寧にお伝えしてまいります。

阪急線・大山崎駅より歩いて約15分。上り坂が続き少し息が上がりました。。。
せっかくなので帰り道サントリー山崎蒸留所まで足を運びました。工場内を見学するには事前予約が必要なことは知っていたのですが、この日は予定が読めず、外観だけ見てきました。。。

📍染織こうげい浜松店
〒430-0933
静岡県浜松市中央区鍛治町140-33
☎ 053-454-5180
🕐 営業時間:10:30~18:30(火・水曜定休)

📍染織こうげい神戸店
〒650-0021 神戸市中央区三宮町2-5-12
☎ 078-333-5185
🕐 営業時間:11:00~18:30(火曜定休)

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