原始布と季の衣展~日本の夏に寄り添う~
13日(月)まで開催中です。
私たちの祖先は、山野に自生する草や木の皮から糸を績み、布を織り出していた。
樹木の堅い皮を剥ぎ、皮の繊維を煮る、寒中の川水にさらし、野良仕事で固くなった指先で
細くしなやかな糸を績み、機を織る。
コンクリート、金属、プラスチックなどの硬質なモノに囲まれた無機質な現代でも
細々とながら、昔と少しも変わらない手仕事で織られています。
自然の素朴さと山村の生活力のたくましさが経糸緯糸に織り込まれ
素朴で美しい“用と美の布”になる。
琴糸織八寸帯
琴糸(弦)の撚りを戻し緯糸に織ることで独特なシボが出ます。
紙はた織八寸帯
古い大福帳などを裂いて紙縒り、糸を作ると墨字の部分が柄となります。
ぜんまい織八寸帯
ぜんまいの綿毛と真綿を混ぜて糸に撚り織りあげます。
独特の色合いと風合いの布になり、防水性と保温性もあります。
資料等も揃っていますので、この機会にぜひお手にとってご覧ください。