肌を滑るシャリ感、風を抱くしなやかさ。
季節の変わり目、袖を通すたびにその心地よさに心が弾む「夏塩沢」。 越後の雪国で育まれたこの織物は、現代の長く続く単衣(ひとえ)の季節において、欠かすことのできない機能美を備えています。
駒撚り強撚糸が奏でる、至高の肌触り。
夏塩沢の真髄は、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の双方に「駒撚り」を施した強撚糸(きょうねんし)を用いている点にあります。糸に強い撚りをかけることで生まれた生地は、肌に密着しない爽やかなシャリ感を放ち、常にさらりとした清涼感を保ちます。 さらに、強撚糸特有のしなやかな「落ち感」は、着姿をすっきりと端正に整え、所作の美しさを際立たせてくれるのです。
現代の気候に調和する、洗練の機能美。
気温が上がり始める初夏から、名残惜しい秋の入り口まで。シワになりにくく、風を通す夏塩沢は、都市の暮らしにおいても非常に重宝される一反です。 透き通るような繊細な表情の中に宿る、伝統の技と実用性。 きものに親しんだ方にこそ、ぜひその確かな肌触りを、お手元にてお確かめいただきたい一品でございます。



