【木綿の会 ― 産地と技をまとう五日間 ―】

3月5日(木)~3月9日(月)、染織こうげい神戸店にて「木綿の会」を開催いたします。日本各地の産地で育まれてきた木綿織物を、ご紹介させていただきます。

丹波布の着尺に塩瀬のオコゼ柄の帯を合わせてみました

【出雲織(島根県出雲市周辺)】
山陰地方で織り継がれる木綿織物。経緯ともに木綿糸を用いた平織を基本とし、手括り絣や縞柄が中心です。湿度の高い気候のもとで糸に無理な張力をかけずに織られるため、ふっくらとした地風に仕上がります。着用と洗いを重ねることで繊維がほぐれ、柔らかさが増す“育つ木綿”です。

正面真ん中の作品は、青戸柚美江氏の図案をもとに、青戸泰恵氏が制作したものです

【川越唐桟織(埼玉県川越市)】
江戸期に流行した唐桟縞を現代に伝える織物。先染めの細番手木綿糸を高密度に配列し、経糸の配色設計で精緻な縞を構成します。軽量で張りがあり、単衣仕立てにも好適。粋な縞構成は帯合わせによって印象が変わり、都市的な着姿を演出します。

【薩摩絣(鹿児島県)】
南九州を代表する手括り絣。図案に基づき経緯糸を括って藍染を施し、絣合わせで文様を表現します。深みのある藍色と緻密な柄行きが格調を生み、適度な張りとしなやかさを兼備。木綿ならではの素朴さと重厚感を併せ持ちます。

綿さつまの着尺に、桜柄の塩瀬の帯を合わせてみました

【久留米絣(福岡県久留米市・広川町)】
経絣を主体に緯絣や併用絣など多彩な技法を展開。括り工程を経た糸を用い、織りで文様を構成します。空気を含むように織られるため軽く、吸湿性・通気性に優れます。幾何学や草花文様など意匠の幅も広く、日常着として高い実用性を備えます。

【『東郷織物』 綿絹単衣長襦袢(宮崎県都城市)】
経糸に絹、緯糸に木綿を用いる綿絹交織。大島紬の技術を背景に培われた精緻な織りで、絹の滑らかさと光沢、木綿の吸湿性を両立します。単衣期に適した素材設計で、肌離れが良く、裾さばきも軽快です。

【片貝木綿(新潟県小千谷市片貝町)】
雪国の風土で発展した先染め木綿。縞や格子を中心に現代的な配色を展開します。しっかりとした地風ながら平織主体でさらりとした着心地。水通し後の風合い変化も楽しめ、三季にわたり活躍します。

手織り片貝木綿の着尺

【出羽木綿(山形県)】
庄内地方を中心に織られる丈夫な木綿。比較的太番手糸を用い、素朴な無地感や控えめな縞が特長です。耐久性に優れ、日常着や気軽な外出着として重宝します。

【『竺仙』 ゆかた(東京都日本橋)】
江戸ゆかたの老舗による注染。型紙を用い、生地を重ねて染料を注ぐことで表裏なく美しく染め上げます。にじみやぼかしは注染特有の味わい。綿紅梅やコーマ地など上質素材を用い、通気性と軽やかさを備えた夏衣です。

各産地の技と風土が息づく木綿の世界を、ぜひ店頭でお確かめください。

📍【会場】染織こうげい神戸店
〒650-0021 神戸市中央区三宮町2-5-12
☎ 078-333-5185
🕐 営業時間:11:00~18:30(火曜定休)
ホームページ:https://someorikougei.com
Instagram:someori_kougei_official
神戸店公式LINE:@699nagib

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