鹿児島県にある 大島紬「窪田織物」さんを訪ねました。
大島紬の精緻な絣は締機での絣括りにあります。
明治42年に締機が考案されるまでは、他の産地と同様に麻や綿糸による手括り絣の織物でしたが、以降精緻で多彩な柄が考案されました。
縦方向に1本の糸のように見える糸は20本ほどの糸を海藻ノリで纏めた絹糸です。
緯方向に織られている糸は綿糸で、図柄に合わせ絣になる部分に入れていきます。
この作業が締機です。
力を入れてしっかりと織ることにより、後の泥染作業で泥が染み込まないように男性の仕事になっています。
泥染は車輪梅(テーチキ)と泥染とを繰り返し行うことにより黒褐色になります。
機織中の重要作業。
5センチ程織ると必ず調整針作業を行います。
精緻で綺麗な絣はこの作業なくては出来ないのです。
経糸、緯糸の絣部分の微妙なズレを針で一本、一本調整していきます。
熟練の根気のいる作業になります。
鹿児島県 指宿に知林ヶ島という島があり、大潮の日(3月~10月)の干潮時に砂の道が現れ、歩いて渡ることができます。
研修日にタイミングよく出現時間に遭遇し、渡ってきました。
大島紬工房での頭の体操と砂地歩行の膝笑い体験と、まさしく知と体力の研修となりました。