関東や東海地方もいよいよ梅雨入りの気配をみせ、しっとりとした雨が恋しい季節となってまいりましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
実は先日、ちょうどこの時期に浜松の街を歩いておりますと、なんとも活気あふれる賑やかなお囃子の音が聞こえてまいりました。今回は、その時に出会った素晴らしい地元の伝統、「松尾神社 例大祭」の様子をブログでお届けいたします。
街を彩る伝統の賑わい
お店の近く、鍛冶町プラザの周辺でお神輿に遭遇いたしました。
まず目を引いたのは、堂々たる足取りで先導される天狗様(猿田彦命)。麻の一本気な風合いを残す美しい水色の装束を身にまとわれ、一本歯の下駄でカランコロンと小気味よい音を響かせて歩くお姿は、伝統の重みと神秘的な美しさを感じさせます。

その後ろからは、威勢の良い掛け声とともに、職人技が光る見事な大神輿が続きます。 担ぎ手の皆様が身にまとっていらっしゃる法被の深い藍色や、神輿を彩る鮮やかな紅白の飾り紐。私たち着物を扱う者としても、こうしたお祭りの装束や意匠に込められた「染め」と「織り」の美しさ、あるいは民藝的な力強さには、いつも深く心を動かされます。

松尾神社 例大祭とは
ここで、浜松の街に初夏の訪れを告げるこのお祭りについて、少しだけ豆知識をご紹介させていただきます。
松尾神社(浜松市中央区元魚町)は、古くから地域の信仰を集める歴史ある神社です。例年6月中旬の金曜日から日曜日頃にかけて開催されるこの「例大祭」は、神様が神輿に乗り移り、氏子区域を巡行して人々の幸せを祈る大切な奉納行事です。
- 二つの神様を祀る 松尾神社の祭神は、お酒の神様としても知られる「大山咋神(おおやまくいのかみ)」や、導きの神様・長寿の神様である「白鬚神(しらひげのかみ)」などをお祀りしています。
- 天狗(猿田彦)の先導 お神輿の前を歩く天狗様は、実は「猿田彦命(さるたひこのみこと)」という神様。神輿の通る道を清め、安全に導く役割を持っています。あの堂々とした佇まいは、街に福を呼び込んでくださっているのですね。
古くから大切に守られてきたお祭りは、まさにその地域の「工芸」や「文化」が一番輝く瞬間でもあります。人の手から手へと受け継がれてきた伝統の美しさを目の当たりにし、胸が熱くなるひとときでございました。
これからの本格的な夏に向けて、浴衣や麻の着物など、涼やかで上質な手仕事のお召し物が恋しくなる季節です。浜松の店舗にて、皆様の夏の装いを引き立てる一期一会の一点ものを揃えてお待ちしております。
どうぞお近くにお越しの際は、お気軽にお立ち寄りくださいませ。


