暦の上では春とはいえ、まだ肌寒さの残る季節。そんな時こそ、春の気配を感じさせる上質な小物を取り入れ、心華やぐ装いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
染織こうげいでは、着物の魅力を一層引き立てる、こだわりの小物を取り揃えております。今回は、春の訪れをそっと告げる桜をモチーフにした逸品をご紹介いたします。

川北友果 とんぼ玉帯留
繊細なガラス細工が美しいとんぼ玉の帯留。淡い桜色のとんぼ玉に施された可憐な花模様が、春のやわらかな光を映し出します。帯元にそっと添えるだけで、さりげなく季節感を演出できる逸品です。
小島紗和子 螺鈿の帯留
小島さんは黒田辰秋(人間国宝・木漆工芸)の愛弟子、小島勇四郎に師事されました。伝統の螺鈿(らでん)細工を用いた帯留。えんじ色の地に輝く桜の花が、光の角度によって表情を変え、奥ゆかしい美しさを纏います。控えめながらも、装いに確かな品格を添えてくれるお品です。
桜の花びらの地紋の半衿
襟元に春の気配を忍ばせる、繊細な桜の地紋の半衿。光の加減で浮かび上がる桜の花びらが、装いにほのかな華やぎをもたらします。ふとした仕草の中に、上品な風情を感じさせる一枚です。
斎藤知子 八寸帯「四季」
四季折々の情景を織り上げた斎藤知子の八寸帯。春を描いた一枚は、淡く優雅な色合いと、繊細な意匠が見事に調和し、まとう人の品格を引き立てます。帯に込められた季節の息吹を感じながら、趣深い装いをお楽しみください。
着物の醍醐味は、細やかな工夫によって生まれる美しさにあります。洗練された小物を取り入れることで、装いに奥行きが生まれ、日々の着こなしがより一層特別なものとなることでしょう。
春を待つこのひととき、ぜひお気に入りの一品を見つけていただければ幸いです。
皆さまのご来店を、心よりお待ち申し上げております。