型付けからの一貫した作業は天気の良い日にしか行えませんので、
気象情報について天気予報士並の経験と勘も大切な要素なのです。
雨の続く日は皆さん機嫌が悪いのです(笑)
天日を受けた藍色と白地のコントラストの美しさには感動します。
乾いて取り込んだ反物をテンターで反幅を整え整理して検品し、完成品の出来上がりです。
藍甕の表面は藍色ですが、中の液は薄茶色で空気に触れて藍色に変化します。
この藍甕一つで阿波藍五俵を使い藍建てしています。
長板中形で人間国宝の指定を受けた定吉さんは、糊置から藍染まで一貫して行なうことに
情熱を注ぎ、本藍建てにもこだわりました。
他界された後も子息や孫達によって型紙作りから本藍染までの全ての工程を継承しています。
現在は子息の与七さん、孫の孝司さん、忠さんの三人で手作業は続いています。